2014年 10月 16日
八瀬赦免地踊り |
八瀬の里の八瀬天満宮境内に摂社である秋元神社があります。
元禄年間に比叡山と八瀬の境界争いで村民側に立って解決した
幕府の老中であった秋元但馬守喬知を祀る神社。
10月の体育の日の前日の日曜日(今年は12日)に喬知を偲ぶ
「赦免地踊り(しゃめんちおどり)」が行われました。
別名・燈籠踊とも呼ばれており、京都市登録無形民俗文化財に指定されています。
祭礼が行われる前、集落に4件ある花宿を訪れると
見事な切子燈籠を見学する事が出来ました。
透かし彫りが非常に見事で4枚重ねて彫り、見本である1枚を
除き、2枚は燈籠へ、もう一枚は記念として持つなどの
説明を非常に丁寧にしていただきました。
マジックアワーを迎えた頃、花宿の1つである豊田宅を訪れると
燈籠の中には和ろうそくが入れられていました。
灯りが入る事で透かし彫りの見事さが一層引き立っていました。
午後7時、満30歳になる青年・十人頭の合図によって祭が始まります。
「燈籠着」と呼ばれる男子中学生が女官から下賜されたという御所染の
着物で女装して、先程の灯りの灯った燈籠を頭に載せて歩きます。
また「警固」を務める20歳の補助役が燈籠着を支える役目を担います。
4件ある花宿から2対の燈籠が用意され、合計8基の燈籠や踊り子、
音頭取り、囃子方などが集合場所である門口へと集まります。
全員が集まった事を確認したのち神社へと向かいます。
暗くなった集落内を神社へと進む「燈籠着」。
集落の方々も応援の言葉をかけられていました。
八瀬天満宮へと入ると周辺の明かりが落とされます。
真っ暗な中を進む8基の燈籠。
周りが真っ暗なだけに燈籠の美しさが際立ちます。
赤い提灯を先頭にして暗闇の中を進みます。
燈籠の透かし彫りの見事さを感じる事が出来ました。
神社の中にある石段からはフラッシュが完全に禁止。
燈籠の中の和ろうそくが暗闇の中でゆらめいており
どこか優しさを感じる灯りでもありました。
暗闇と燈籠の灯りが幻想的な風景を作り上げていました。
石段を上りきった燈籠着は踊り子が奉納を行う舞台前で
3周回る「燈籠廻し」を行いました。
燈籠廻しが行われた後は境内に作られた舞台での奉納が行われます。
八瀬小学校の女子児童による踊りが華を添えていました。
初めて訪れた八瀬赦免地踊り。暗い中で行われる幻想的なお祭りに魅了されました(^^)
by youpv
| 2014-10-16 19:00
| KyotoPhoto(洛北)
|
Trackback